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Railtrip Landscape History

曾我兄弟と曽我の城前寺


Revenge of the 曾我兄弟

復讐は、破滅への近道である
- クローン・ウォーズ シーズン3 ダソミアの魔女より -




神奈川県 小田原市 曽我谷津にある、城前寺をお参りにきました。
JR御殿場線・下曽我駅の北東、すぐ近くにあります。



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城前寺 (浄土宗 稲荷山 祐信院) は、曾我兄弟の菩提寺で、
兄弟が育った曽我城の大手前にあるので、この寺名がついた。

1193年、曾我兄弟は父の仇として、富士の裾野で、工藤祐経を討った。
そのあと、叔父の宇佐美禅師は、兄弟の遺骨を携え、この地にきて庵を結び、
兄弟の菩提を弔ったのが、この寺の始まりと伝わる。
(城前寺の説明板より)


城前寺とその周辺は、鎌倉時代に起こった、日本三大仇討ちのひとつ、
曾我兄弟の仇討ちの、あの曾我兄弟 (兄・祐成と、弟・時致) が育った場所のようで、

本堂の裏手には、曾我兄弟の像がありましたよ。



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境内にはほかに、曾我兄弟や、
兄弟の父・曾我祐信、母・満江御前の供養塔がありました。

だけど、曾我兄弟が父の仇を取った、その父親というのは、
曾我祐信のことではないんです。

曾我祐信は、曾我兄弟にとっては義理の父親であって、
兄弟が仇をとりたかったのは、実の父親である、河津祐泰なのです。

曾我兄弟は、1193年、頼朝が催した富士の巻狩りの期間中に、
工藤祐経を討ち果たし、実父・河津祐泰の仇を取った。(曾我兄弟の仇討ち)



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曾我兄弟の実父・河津祐泰は、
1176年に、工藤祐経によって矢を射られ、殺されました。

その当時、河津祐泰の父・伊東祐親と、工藤祐経は、
伊豆半島の伊東の所領を巡って、トラブル関係にありました。

伊東祐親は、工藤祐経から、伊東の所領を強引に奪っており、
工藤祐経はその憎しみのあまり、伊東祐親の子・河津祐泰を殺害した。

河津祐泰が死に、夫を失った妻・満江御前は、
幼い兄弟 (祐成と時致) を連れて、曽我の地を所領としていた曾我祐信のもとへ再嫁。

祐成と時致は、曾我祐信を義理の父とし、
ここに曾我兄弟が誕生します。



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この伊東祐親と工藤祐経の争いには、実はまだ前段階があるんです。

伊東祐親も工藤祐経も、伊豆を拠点としていた豪族・工藤氏の一族で、
どちらも、工藤氏の6代目・工藤祐隆の孫にあたります。

工藤氏は代々、中伊豆の狩野荘 (修善寺のちかく) を拠点としていたのですが、
6代・工藤祐隆は、東伊豆に進出し、伊東・宇佐美・河津などからなる、久須美荘を開発した。
(wiki 工藤祐隆より)

ちなみに、修善寺から見ると、伊東は、ほぼ同緯度の東側にあって、
河津は、ちょっとずれるけど、ほぼ真南にあたるんですよ。

そして現代では、修善寺と、伊東・河津とは、いずれも道路で結ばれている。
鉄道での移動を基本とする私には、中伊豆と東伊豆は、まったくの別世界って感覚なんだけど、
車移動の感覚だと、わりとつながったエリアなのかな(?)



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工藤祐隆には、祐家という嫡男がいて、工藤氏の後継者となるはずでした。
しかし、祐家は早世してしまったそうです。

そこで、工藤祐隆は、自分が所有する土地を、
子供たちに次のように分与することにします。

まず、代々の拠点である狩野荘を、四男の工藤茂光(狩野茂光)に譲り、
祐隆自身は東伊豆の久須美荘へ移動。

そして、祐隆が後妻としていた女性の娘 (連れ子) とのあいだに儲けた男子の、
祐継 (工藤祐継) に対して、本領である伊東・宇佐美を与え、

早世した元嫡男・祐家の子で、祐隆の孫にあたる、
祐親 (伊東祐親) には、河津を与えた。
(wiki 工藤祐隆より)



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この所領分配は工藤祐隆としては、おそらく、
妻方の実家 (いくつかの) との交友関係や、子供たちの性格資質なんかを考慮して、
それぞれに相応しい土地を与えたんだと思うのです、たぶん。

ところが、この祐隆の分配に、大きな不満をもった人物がいます。

元の嫡男・祐家の子である、伊東祐親にとっては、
いずれは自分が嫡流となるはずだったのに、伊東を 「 他人 」 に奪われたうえ、
自分は、伊豆の中心から遠く離れた河津に送られてしまった。

河津っていうのは、ピンクの花がかわいい河津桜の発祥の地であり、
そのネーミングの由来である、河津のことですよ。

現代的には、旅をするなら、
伊東も河津もすてきなところなんですけどね。



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城前寺の境内を出て、その東側にある、
曾我氏の館跡地へ向かいました。

続きます。



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