TAKE YOU FOR A WALK

When The Setting Sun

滑らかな床


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焼きもので有名なことは知っていたけれど、
とくに下調べもせずに向かった、常滑のまち。

常滑という町の名前は、「床」すなわち地盤が、「滑らか」という意味らしい。
粘土質の地性が表現されているとは、まったく気がつかなかった。

日本六古窯のひとつである常滑焼は、
平安時代にはすでに生産が行われていたそうです。

一時の衰退期を挟むも、江戸後期に復興され、
明治期、近代都市の上下水道の土管の生産で、ふたたび隆盛を極めた。

「常滑焼」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2018年1月18日 (木) 23:00
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/常滑焼


常滑やきもの散歩道で見ることができる、古びた大窯やレンガ煙突は、
おもにその明治期の工業化の名残り。

登窯、土管がならぶ坂、焼酎瓶の壁、
石炭からの煙を排出するための煙突、煤で黒くなった家々。



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名古屋の南に位置し、伊勢湾の東岸に面する常滑は、
江戸期から明治期にかけては、廻船業も盛んだったそうです。

大坂と江戸とを結ぶ、弁才船海運の中継点でもあった。

常滑やきもの散歩道には、当時の廻船名主・瀧田家の居宅があり、
家屋のなかを見学することができます。



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瀧田家は、丘の西側斜面に設けられているのですが、
かつては、写真の坂の下あたりまで、海だったようです。

廻船問屋らしく海を臨む立地だったのが、海岸線は段々と埋立てられて、
人工島に中部国際空港がオープンしたのは2005年。

常滑の土地が担う交通面の役割は、
廻船から、廻機?廻翼?に転換された。

空港が建設されると同時に、常滑の周辺の開発も行われて、
町の風景もだいぶ変わっていったようです。



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常滑焼は、伝統的なひとつのスタイルがあって、
それを守りながら生産を続けているのだろう、と私は思っていたのですが、

長い歴史の中で、製法や作品の形を、
時代に合わせて様々に変化させてきたんだそうです。

そのフレキシブルさによって、多種多様な焼き物を生み出すことになり、
おかげで私たちは、豊富なバリエーションの作品のなかから、
自分の好みにあった焼き物を選ぶことができる。



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新しい価値の創出、古い価値の尊重。
我が選ぶものを知り、彼が選ぶものを解す。

私が直面せざるを得なかった孤独な課題に共感してくれた常滑の人々。
なにかを学ぶことができ、そして、ついに安らげるような気がした。

ほんの数時間の滞在だった。
もう少し安らげたのかもしれない。

この町で、また安らぎたい。



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