Ce n'est rien.

Railtrip Landscape History

cat has no future



PB001634



上田の本屋さんが薦めてくれた、
ねこに未来はない、長田弘さんのエッセー。

ねこと暮らしたかった夫婦が、ようやく飼うことができたねこが、
次々と、失踪したり、殺されたりしてしまう。

ハッピーなことはあまり起こらないんだけど、そのことでかえって、
自分の町にいる猫たちのことが頭をよぎる。

そういえば、私が、近所の空き地でよく見かけたねこは、
空き地が分譲住宅になってからは、どこへ行ったのだろう。

古い農家の小屋に、ひっそり一人で住んでいた、あのアナグマは、
あのハクビシンは、あのクジャクは、あのオバアサンは。

車がばんばん走る国道わきで、夜中に偶然とすれ違った、
あの瞳がキラキラとした、かぼそい子ねこに、未来はあるのか。

昨夜は、室外機のうえで、見慣れぬ黒ねこがポツンと座っていた。
ねこの住むことができる町の、未来はあるのか。


夏の波のように次々と打ちよせる、
長田さんの重厚濃密な比喩表現の数々に圧倒されつつ、

ねこに対しては、そっと見守っている派の私は、
これからも、ねこをそっと見守ろうと思った。





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